こんな夢をみた(馴染みの喫茶店)
投稿者:バクシマ (40)
短編
2022/10/17
00:41
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大学時代の友人のNと共に、大学そばをぶらついていた。
久しぶりの昔馴染みとの気の置けない話に心躍る。
気づけば、昔よく訪れていた喫茶店の前を歩いていた。
「久しぶりに寄らないか?」
「ああ、いいよ」
カランカランと鈴の音を立てながら店内に入る
「あら 久しぶりですね どうぞこちらに」
壁を目前にしたカウンターに通される。
「普通の卓も空いているだろうに」
俺はぶつくさ言いながら卓に掛ける。
Nとあれこれしゃべるが、さっぱりメニューが置かれない。
なぜだろうか
Nは、ちらりと厨房を振り返った。
「ああ、そらそうだ」
「なに?」
「さっきの店員以外、みんなマネキンだ」
俺も振り向く
先程の店員が、卓に座る無言のマネキンに注文を取っていた。
Nが手を挙げて店員を呼ぶ。
すると店員は申し訳なさそうに、こちらにトテトテ歩いてくる
「すみません、お待たせしました」
Nが応える
「いいって。いまひとりでまわしてるのかい?」
途端に店員が冷たい目でこちらを見る
「物知り顔は死相の顔よ。
それにあなたとてマネキンみたいなものよ。
役目が立てればあなたがマネキンでも誰も構わないのよ」
・・・なにやら厄介だなぁ
・・・俺はハイビスカスの茶が飲みたいのだがなぁ
Nの顔を覗くと、それはマネキンであった。
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