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不思議体験

わかめさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

集会所の不思議
短編 2022/08/03 19:52 1,040view
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これは実家に住んでいた頃、小学生の頃の出来事です。

私の実家は、約30年前程に広範囲が田んぼだったところを埋め立て新興住宅地として売り出された土地です。

特にいわく付きな場所でもありません、普通の住宅街でした。

自治会毎に、会議や行事を行う集会所や公園が整備されています。不思議なのは、そういった集会所や公園の横には何故か墓地があるというところです。しかし、しっかり手入れのされた墓地なので、特別“怖い”と感じる事もありませんでした。

小学校低学年の時、仲が良い向かいの家の友達と自宅の庭でプールをして、そのあとはいつもの様に家の周りをかけっこをしながら散歩をしていました。

その日は何故か集会所の方に行こうということになり、2人で並んで走りながら集会所に向かいました。

集会所はガラス張りの出入口があり、そのガラスには走っている私たち2人の姿も映っていました。

ガラスに映る徐々に近づいていく自分たちの姿、しかし、よく見ると、私たち2人の傍を白くふわふわしたものが漂っているのも見えるのです。私たちは2人で顔を見合わせました。友達にも見えているようです。

私たちは急いで後ろや周りを見渡しましたが、何もありません。もちろん鳥や他の人もいません。でも集会所のガラスには白くふわふわしたものが映っているのです。

私たちは急に怖くなり、一目散に家の方へ走り出しました。

その後、何度か集会所に行くことがありましたが、白くふわふわしたものを見たことはありませんでした。

それから数年後、小さいお子さんがいる若い御家族が近所に引っ越してきました。そのお子さんは、引っ越してきた家で過ごしている時も“何か”が見えているようで、指さしたりお父さんやお母さんに不思議な発言をしていたそうです。でも怖がる素振りは見せたことがなく、お子さんの両親も「なんか見えてるのかな~」くらいの軽い気持ちだったそうです。

そんな中、集会所で行事がありました。お子さんも参加が可能なお餅つき大会です。皆でついたお餅を皆で食べるという一般的な行事です。その引っ越してきたご家族と私の家族は仲良くなり、一緒に集会所に行こうということになりました。

徐々に集会所に近づくにつれ、お子さんに変化が見られます。そのお子さんと手を握っていたのですが握る力が強くなり足取りが重くなってきます。

私が「どうしたの?」と声をかけても返事はなく、下を俯いて首を横に振るお子さん。お子さんのご両親も「○○ちゃん、お餅食べに行こ?」っと声をかけてくれます。ご両親の声にやっと顔を上げてくれました。

すると「いや!行きたくない!」と急に大きな声をだしたお子さん。ご両親が「どうして?」と聞くと「あそこ(集会所)いや!怖い!!怖いから行きたくない!!」と行くことを拒否し、いつもと違う態度にご両親も驚いておられました。

その場は止めておこうということになり、家に戻りました。

私が小学校の頃にみた白いふわふわしたもの、このお子さんが急に集会所を「怖い」と言ったこと、何か関係があるのでしょうか…。

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