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心霊

withさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

布団の中にいた奴
短編 2021/12/01 21:37 3,284view
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小学校の修学旅行で某遊園地に行った時の話。
その日は某県に到着していくつかのスケジュールをこなして、あとはホテルで夕食を済ませ風呂に入り、寝るだけとなった。

俺がいた班は8人部屋で、和洋折衷の二部屋にそれぞれ4人に分かれて寝ることになった。

俺は和室で仲のいい友達3人と一緒になれたので、ちょっと夜更かしのテンションだった。

仮にそいつらをA、B、Cとする。

俺達4人は消灯時間までトランプをしたり布団の上でプロレス技かけたりして騒いでた。

消灯時間が来ると見廻りの先生がやってきて「早く寝ろ」と言って部屋の電気を消して去っていった。
まあ、俺達は寝るわけがなく、布団に寝そべったまま談笑を続けた。

「そろそろ寝ようぜ」
「明日寝坊するぞ」

AとBが欠伸をしながらそう言うと、背を向けるようにして布団を被った。
正直俺はまだ眠たくなく物足りなさを感じてたが、明日の遊園地も楽しみなので寝坊するわけにもいかない。
肩まで布団をかけて俺は体を横に向けて寝る体勢に入る。

数十分して誰かの寝息が聞こえてくると、二人、三人と増えていく。
俺は自分だけが起きてるのだと思い焦って早く眠るように邪念を振り払った。

ズズ…

するとちょうど脹脛の辺り、布団の中で何かが動いた感触がする。

ズズ…

それは脹脛から膝裏をなぞり、太ももへゆっくりと這い上がってくるような感覚だった。

「…C、はよ寝よや」

俺は何気なしにその正体がCだと思って横になったまま注意した。
Cはよくこの手の悪戯をする常習犯で学年内でもおふざけする男子として有名だった。

ズズズ…

何かが背中越しに触れている。
俺は「C…」とちょっと不機嫌に声を発して首だけ動かした。

横を見るとCが背を向けて寝息を立てている。
その上側にAとBも布団に入って寝息を立てているのが薄暗くてもわかった。

え?じゃあ布団の中にいるのは誰だ?
って時間が止まったみたいな静寂な空間で俺は少し強張った。

ズズズ…

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コメント(1)
  • 見える子ちゃん?

    2021/12/05/20:15

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