そしてあの箱が落ちてきた部屋には女性の後ろ姿が。
何やら横にゆっくりユラユラ揺れて小声で何かを言っています。
耳を澄ませて女性が何を言っているのか聞いてみると、
「・・・この子は私の・・・・」
と言っていました。
すると突然女性がものすごい勢いでこちらを振り向きました。
女性の顔を見ると生気の感じられない表情でしたが間違いなく、
箱の中にあった写真に映っていた女性でした。
そして女性は手に何か小さなモノを抱えていました。
よく見るとそれはものすごく小さな赤ちゃん。
しかも血まみれの。
「私はあなたを許さない!!!」
突然女性が鬼の形相で叫んできました。
そして耳をつんざくような赤ちゃんの泣き声。
私はあまりの恐怖に耐えかねてガバっと飛び起きました。
冷や汗をぐっしょりとかいて、激しい吐き気に襲われトイレに駆け込み
吐いてしまいました。
耳にはまだ赤ちゃんの泣き声が残っている感じがしました。
箱の中に入っていた”何か”の正体。
それを考えただけで恐ろしくてこの日は一睡も出来ませんでした。
そして次の日。
後輩も私と全く同じ夢を見ていたらしく、一睡も出来なかったようです。
寝不足の中いつものように現場に向かおうとすると
社長に呼び止められました。
「日当は出すから今日は現場出ないで俺と一緒に来てくれ。」
そう言われて向かった先はお寺でした。
それも数々の心霊現象を解決していると言われるすご腕の住職さんがいるお寺です。
どうやら先日の件で我々はお払いが必要と判断されたようです。
住職さんにお祓いをしてもらって、何となく身の心もすっきりしていると
住職さんが我々の身に起こった事を詳しく説明してくれました。
























怨念は確かに怖いですね。
男を恨み続けていても仕方ないけど、よほど中絶が辛かったのだと思います。
だけど私としては、その男を地獄に陥れたとしたのなら他の人を巻き込む必要はないと思いますね。
なのに何故まだこの世に自分の思いだけを残しているのか?
自分の彼との区別できていないのかもしれませんね?
自殺となるとこの世に残した思いだけが残り自分の赤ちゃんの脱け殻だけを抱いて中絶した我が子とは会えていないのかそれとも赤ちゃんの泣き声は親の思いから抜け出せない鳴き声なのかも?
有る意味赤ちゃんにとっては地獄
許せない思いから呪いに変わってますね。
中絶せず1人で頑張る選択肢が無かったのかな。
怖いけど悲しい、話だなとおもった