音の正体は父と母と弟の泣き声でした。
みんな僕を見て泣いていました。
母は顔をぐしゃぐしゃにしながら僕の名前を呼んでいました。
父も目を赤くしていました。
弟まで泣いていました。
何が何やら分からないですが、なんだかそれを見ていると急に自分まで悲しくなりました。
母が腕を僕の方に伸ばしていたので近づきました。
母の手が僕の肩に触れて、強く抱きしめられたとき。
僕は病院のベッドの上で目が覚めました。
僕の周りには家族がいました。
父。
母。
弟。
母は僕に抱きついたまま、
信じられないものを見るような顔をしていました。
「……起きた」
そう呟いて、また泣き始めました。
その声を聞いて、ようやく僕はあの場所から戻ってきたんだと思いました。
しばらくすると、医師や看護師が病室へ入ってきました。
話を聞いて、僕はさらに驚きました。
僕は二週間前の日曜日、交通事故に遭っていたそうです。
その事故で意識を失い、今日まで一度も目を覚ましてないとのこと。
二週間。
という話を聞いたとき妙に引っかかりました。
それは僕が夢の中で繰り返していた回数と同じ気がしたからです。
医師からは、目覚めたばかりなので安静にするよう言われました。
家族も、一度家へ帰ることになりました。
一人になると、急に疲れが押し寄せてきました。
二週間眠っていたはずなのに、まだ眠い。
目を閉じ掛けたとき。
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