大学時代の友人である沖本とおよそ3年ぶりに再会したのがある夏の終わり頃だったと思う。
休日の夕方に近所の牛丼屋で一人食事していた時二つ隣の席の男から声をかけられ、それが沖本だったのだ。
おお偶然だな。久しぶり。元気だったか?お前あまり変わってないな。
そんな他愛もない再会の挨拶をひとしきりした後で沖本から宅飲みに誘われた。
沖本の車に乗り込み30分もしない内に学生時代から住んでいるというアパートに到着した。
お互い住んでる場所はそう遠く離れてはいないのだが、二人とも仕事やら何やらで忙しく中々顔を合わせる機会が無かったのだ。
ちょくちょくラインでのやりとりはしていたがそれもいつしか疎遠になっていた。
メーカーで営業職をしている沖本は学生時代の浮ついたような雰囲気はなりを潜め、社会人としての風格というか、引き締まった印象を受けた。
酒を飲みながら学生時代の思い出話や今の仕事の話なんかで盛り上がり、それから一段落した頃。時刻は夜10時をまわっていたのを覚えている。
「・・・あのな、実は俺今不思議な、というか気持ち悪い状況に悩まされててさ・・・せっかくだしお前にも話したいんだけど聞いてくれるか」
と、沖本が声の調子を落としておもむろに切り出してきた。
へえ、何だよ。聞かせろよ。
興味を引かれた俺はそう応じて、それから沖本は低いトーンで話し始めた。
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もう3ヶ月以上前になるんだけどな、休みの日に押し入れの整理をしていたんだよ。
そしたら小学生の頃の卒アルが出てきてさ、実家から引っ越す時に紛れてたんだろうな。
おっ懐かしいなって思って整理の手を止めてアルバムを見てたんだよ。
こんなヤツいたなとかこいつ今何してんだろうなとか思いながらページを捲っていって自分のクラスになった時にさ、アレ?って思って。
田端登って名前の、知らない男子生徒が写ってるんだよ。
誰だこいつ?全く記憶に無いぞ、ってなってさ。
ほんとにマジで初めて見るのよそいつ。こんな奴絶対クラスにいなかったろって。
浅黒い肌で片方の目だけ二重で、適当に伸ばしたような整えられてない髪型でさ。
穴が空くほどその顔を眺めてもやっぱ何も浮かんでこないのよ。
変だなとは思ったけどまぁ、その時は深く考えずに終わったんだけどな。
んで、それから暫くしてたまたま小学校の時の友達の一人と飲む機会があって。
その時に例の田端登の件を思い出してぶつけてみたんだよその友達に。
なぁウチの同級生に田端登って生徒いたか?って。
そしたらその友達、急になんか顔をしかめて言いにくそうにこんなこと言うのよ。


























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