田舎のキ○ガイ
中学に上がって初めての夏休みに経験した話をしようと思います。
僕の家は毎年、お盆の時期に父方の祖父母の家へ帰省する習慣がありました。はっきり言って、当時の僕はこの伝統行事があまり好きではありませんでした。
別に祖父母と仲が悪いとか、そういったことは一切なく、むしろ顔を見せるたびに過剰なほど喜んでもてなしてくれる祖父母のことは大好きでした。
ただ一つ、中学生の僕にとって重大な欠点がありました。
それは、祖父母の家がある場所が、ドが付くほどの田舎だったということです。
直接地名を記すのは避けたいので、チーバくんのうなじの辺り、とだけ言っておきます。
そこは辺り一面が田園風景で、道路を挟んで田んぼが広がっていました。あるものといえば、不規則に並べられた街灯と、錆びついたガードレールくらいです。
車窓から見える景色は、まるでループしているのではないかと思うほど変わり映えのしない、殺風景なものでした。
当時中学1年生でインドア趣味だった僕は、ネットやゲームといった娯楽のないこの田舎が好きになれませんでした。
車が祖父母の家に着くと、タンクトップに軍手姿の祖父が、
「○○、背伸びたか?」
なんて言いながら出迎えてくれました。
そこからは祖父母に挨拶したり、ひいばあちゃんの仏壇に手を合わせたり、やることを済ませて家族団欒の時間を過ごしました。
ただ、少しすると酒の入った祖父と父が、子供の僕には分からない話で盛り上がり始めます。
早々に飽きてしまった僕は、縁側に寝そべって、祖母がくれたお菓子をつまみながら漫画を読み耽っていました。
次に時計を見たときには、午後5時を回っていて、持ってきた漫画もほとんど読み終わっていました。
喉が渇いた僕は、麦茶を飲もうと冷蔵庫のある台所まで行きました。
居間の方に目をやると、父は酔い潰れたのか机に突っ伏して眠っていて、祖母と母は買い物に出かけたらしく、家にはいませんでした。
いつの間にか、祖父と僕の二人だけになっていました。
なんとなく気まずかった僕は、
「散歩してくるね」
とだけ伝えて、外に出ました。
夏とはいえ、夕方は日中ほどの暑さはなく、散歩をするにはもってこいの気温でした。
都会では聞くことのないような虫やカエルの声。
ジブリに出てくるような山や田んぼ。
それらを真っ赤に染め上げてしまうかのような夕日。
昨今でいうところの「エモい」雰囲気に、子供ながらに浸っていました。
しばらく歩いていると、周りを森に囲まれた階段を見つけました。
階段の先を見てみると、ところどころ塗装が剥げた古い鳥居があったので、すぐにここが神社だと分かりました。
























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