「あ!ゆなちゃん!こっちこっち!」
今日は待ちに待った地元の夏祭りだ。
私は幼馴染のゆなちゃんと待ち合わせをしていた。
ゆなちゃんと私は小学三年生。
入学して一番最初に私に話しかけてくれて、それからというもの常日頃行動を共にする仲なのだ。
内気な私はまともに仲良く遊べるのはゆなちゃんだけだった。
そのゆなちゃんと一緒に遊べる夏祭り当日。
お祭りは小規模なものだったが、私はとてもワクワクしていた。
私「ねぇ!どこから回る?」
ゆな「じゃあ、ヨーヨー釣り行こ!」
私「うん!」
不器用な私はヨーヨー釣りは苦手だったけれど、ゆなちゃんが私の分まで取ってくれた。
とても優しい子である。
そこから私たちは、わたあめやたこ焼きなど定番どころの屋台を夢中になって回って、気がつけば辺りはすっかり夕焼け色に染まっていた。
飾りの提灯の灯りが一際綺麗に輝いて見えたのを覚えている。
ゆな「ねぇ、暗くなってきたね。」
私「そうだね。そろそろ帰らないとお母さんに怒られちゃうかも、、」
ゆな「んーー、、」
ゆな「じゃあさ、最後にあのドーナツ食べよ!」
ゆなちゃんはそう言ってドーナツが置いてある、少し離れた屋台を指差した。
私「うん!そうしよ!」
ゆなちゃんがいうドーナツの屋台とは、地元で一番人気のパン屋さんが出しているものだった。
もちろん私も行ったことがあるお店。
私「どれにしようかなー!」
お馴染みのパンがずらりと並ぶその光景に思わず悩んでしまう。
そんな私を横目に、
ゆな「これ美味しいんだよ!私これにする!」
そう言ってゆなちゃんは砂糖の振りかかった、割とシンプルなドーナツを選んで手に取った。
意外だった。もっとイチゴとかチョコとかカラフルなものを選ぶと思っていた。
自分だったら選ばない。でも、そのゆなちゃんが言うドーナツを食べてみたくなった。


























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