スマホって、すごいですよね。
音楽聞けるしマップも見れるし、ゲームだってできる。
本当に多機能で、現代人にとってスマホ離れっていうのはなかなか難しいんじゃないかなって思います。
で、機能の一つとして、人の写真とかを撮ったら、
その人ごとにフォルダに分けてくれたりするじゃないですか、顔認識みたいなやつで。
ちょっと話が変わるんですけど、俺の友達に吉岡ってやつがいたんですよ。
中学から一緒で、よく遊ぶ仲だったんで、
ツーショットでも大勢でもよく写真を撮ったんです。
でも社会人になってからは、お互い忙しいですからちょっと疎遠になっちゃって。
もう五年くらい会ってなかったんです。
それで、半年くらい前ですかね。
夜中にスマホの画像フォルダをバーッと見てて、
学生時代の思い出とかに浸ってたんですけど、変なフォルダがあったんです。
「いない」っていうフォルダ名でした。サムネイルは吉岡の顔。
なんだこれと思って開いてみたら、成人式で撮った集合写真でした。
中にあったのはその一枚だけ。
こんなフォルダ名に自動で保存されないはずなんで、
まあどうせ俺が寝ぼけて誤操作でもしたんだろうと思って、
写真は適当な場所に移して、そのフォルダは消しました。
その翌日に吉岡の訃報が届いたんです。交通事故でした。
通夜には結構人も集まって、久しぶりに見る顔も多かったです。
自然と高校の時のメンバーで固まって、ちょっと会話してたんですけど、
そのうちの一人が急にブツブツ言い始めて。
どうしたのか聞いてみたら、変な名前の写真フォルダがあるって言うんです。
「いない」っていう名前のフォルダ。
本能的にというか反射的にというか、その先は聞きたくなくて、
適当に理由つけて帰りました。
またすぐにみんなと会うことになりましたけど。
以来、スマホは手放しましたよ。不便ですけど、もう俺には一生持てないなって思います。
























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