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不思議体験

きょむさんによる不思議体験にまつわる怖い話の投稿です

夕暮れの駄菓子屋にて。
短編 2026/07/12 00:10 30view

今日から8年位前の話。私は中学2年生でド田舎に住んでいた。バスが2時間に1本程度、と言えば想像しやすいだろうか。そんな田舎だが人が少ないながら学校もあり、駄菓子屋もあり、小さな神社に川もあって私や友人にとっては満足の行く環境だった。今回の主役は「駄菓子屋」だ。この駄菓子屋は60代後半ぐらいのおじいさんが経営していてよく猫が近くをうろついていた。そしてこの駄菓子屋はおじいさんの家という役割も兼用しており、小さな庭には縁側や小屋もあった。私と友人は田舎特有の地域の者同士の親密さで駄菓子屋の奥、おじいさんの家によく通っていた。

ある日の事、忘れてしまったがおじいさんは家にいなかった。だが私たちは前日に「家に入ってもいい」と言われていたのでいつものように縁側でのんびりと遊んでいた。そこに、白い猫がきた。猫が庭にいるのはいつも見ていた。だがいつもいるのは三毛猫、黒猫、灰色の猫の3匹とその子供数匹だ。その中に白猫はおらずその日初めて見た猫に私たちは興奮し、撫でたり抱いてみたりしてその日は遊んだ。気づけば夕暮れ、暗くなる前に帰って来るよう言われていたので、友人と別れる。はずだったのだ。

今更だが、私と友人は昔から霊障を受けやすかったのだ。だから早く帰るよう言われていたのだ。
「ニャン」
白猫が鳴いた。同時に庭にある小屋が「ガタン」と揺れた。
「ニャン」
ガタン。揺れた。私と友人はヤバいと感じた。一定の感覚で鳴き、揺れる。それがどんどん早くなる。私たちは逃げようとしたが、家の中に入ろうとしたがこの駄菓子屋の庭はL字になっており小屋を通り過ぎなければならなかった。私たちには通り抜けれる自信がない。そうこうしているうちに耳を塞ぐ程度では防げないぐらいの声量で鳴くようになっていた。それに微かに無機質な低い人の声で「ニャン。」と言うのも聞こえ始めた。いつの間にかガタガタと揺れていた小屋がバン!バン!と内から外へ出ようとしているかのような叩く音へ変わっていた。私たちは庭の隅で震えているしかなかった。
「♪〜♪〜♪」
チャイムだ。7時になると鳴り始めるのだ。チャイムが鳴り終わる頃には白猫はいなくなっていた。

その後、私たちは各々の家へ帰った。翌日、学校終わりに友人と駄菓子屋へ寄った。おじいさんはいつの間に帰ってきたのかいつものように猫と戯れながら客を待っていた。昨日のことを聞くと
「怖い夢でも見たか?」と心配され、駄菓子を1つくれた。あれは何だったんだろうか。それ以降白猫を見ることもなかったし、おじいさんや私たちにも変わったことはなかった。小屋の中も昔見せてもらった事があるが特段変なものも噂もない。あのままチャイムが鳴らなかったらどうなっていたんだろうか。疑問が未だ多く残っている。

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