「見てないならいい」
それ以上は話してくれなかった。
—
その日の夜。
また鈴が鳴った。
今度は近い。
家の前の道から聞こえる。
チリン。
チリン。
チリン。
私は懐中電灯を持って外へ出た。
音は止まった。
静寂。
虫の声。
遠くの川の音。
それだけ。
誰もいない。
だが土の道に足跡があった。
裸足の足跡。
異常に大きい。
大人の男より大きい。
それが家の前まで来ていた。
そして。
玄関の前で止まっていた。
—
翌日。
村の神社へ行った。
宮司は八十近い老人だった。
足跡の話をすると、しばらく黙った。
それから言った。
この話は怖かったですか?
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