「あはは、杉崎、緊張し過ぎ。もっとリラックスしてよ」
なんかあたしも緊張しちゃうじゃんかーっていう遊佐の言葉で俺はようやく肩の力を抜くことができる。
そうだよな。俺たちは友達なんだ。
ただの友達なんだから。
この先、もしかしたら付き合うことにもなるかもしれないけど、少なくとも今この時点では友達でしかない。
そう考えたら、緊張してるのも馬鹿らしくなってきた。
「お菓子と飲み物、持ってきたよ」
コンコンっていうノックとほぼ同時に、お盆にたくさんのお菓子とコーラが入ったグラスを持って現れる。
「ありがとう」
「あ、ありがとうございます」
俺たちの感謝の言葉には何の反応も示さず言葉も返さず、彼女はそのまま部屋を出て行った。
あれ、怒らせちゃったかな。さっき返事しなかったからな。
あとで謝りに行った方が——いや、いいかな。
別にわざわざ遊佐の母親の機嫌を取ることもないだろ。
逆になんかいやらしいよな、ご機嫌取りみたいになるのも。
そのあとはたわいもない話で俺たちは盛り上がったり、でも先輩の話をうっかり出してしまってちょっと気まずい空気が流れたりもして、なんだかんだと1時間が経過した頃、俺は突然の眠気に襲われる。
猛烈に眠くて、俺は目を開けていられなくなってしまう。
今日は色々あったからな。先輩に振られて——というか、俺が振ってもらったというか、まあ先輩に対する想いに区切りをつけて、遊佐の気持ちを聞いて。で、こうしてなぜか遊佐の家にまで来ることになったし。
色んな初めてがあって、俺の脳みそもオーバーヒートしたのかもだな。
「遊佐……俺、なんか、もう寝ちゃ——」
最後まで言えずに、俺は意識を失う。
当たり前だけど、意識が途切れて目が覚めるまでの体感時間は一瞬だった。
でも、俺は一瞬前のはずの記憶とは全く異なる姿になっていた。
全裸だったのだ。
全裸で、しかも後ろ手に縛られている。
こんなの、混乱するしかないだろ。
意味がわからない。
全裸ってことは、当然下半身も露わになってるわけで、恥ずかしいやら、なぜか自分の見慣れたちんこを見て興奮してるっていうかエロイ気持ちになってるのは、多分女子の家にいるからってこともあるんだろうけど——とか考えてる内に、ああそうだ、ここ遊佐んちじゃんってことを思い出して、じゃあもしかして遊佐も全裸なんじゃ……って俺の煩悩にまみれた期待交じりの推理は正解だった。
「杉崎、起きた?」
俺の隣で座る遊佐。
体育座りをしていて、太ももで胸とかが隠れてて見えないけど、紛れもなく一糸纏わぬ姿で、もう俺は自分の下半身に力が入るのを避けられないんだけど、でもふと冷静になる。




























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