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呪い・祟り

プルプル布顚🍮さんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

白蛇と腕時計
長編 2026/04/06 16:29 425view

それで数年かけて作戦を練った。

まずは寺田君の住所を特定した。実家に彼は居なかったが彼の両親は住んでおり、「友人です」と名乗るとすぐに現在の住所を教えてくれた。

そして次は彼の家の様子を観察しに行った。通行人に極限怪しまれない様に気をつけながら、彼の家の近くに監視カメラを設置した。

カメラを確認すると、朝八時に車で出かけて夜九時頃に帰宅している事が分かった。

最後は、どうやってあいつに僕を殺させるかだ。

あいつは車を運転していた。そうだ。あいつに僕を車で轢かせればいいのだ。けれど、ただ車に飛び出すだけじゃ面白くない。

そういえば僕が白蛇を切った時、寺田君はとてもパニックになっていたな。

死んだ筈の白蛇が現れたら驚くだろう。

僕は最高の作戦を思いついたんだ。

夜九時じゃ他にも人が居て、見られたら困る為帰りが遅くなる日を狙う。彼の車に小さな盗聴器を仕掛けた。

「◯◯日は帰りが遅くなりそうだな…」

寺田君の声だ。そういえば昔、彼は独り言が多かったな。

作戦は◯◯日に実行しよう。

作戦はこうだ。

彼の仕事から家までの道のどこかに偽物の白蛇を置く。そしてその反対側に僕は立つ。そして白蛇を見てパニックになった寺田は事故を起こし反対側に立つ僕に車ごと突っ込む。

この作戦を実行するにあたって彼の帰路を知らないといけない為、彼の車にGPSを追加した。

帰路の中で良さそうな場所を発見する。一度その場所に行ってみた。とある曲がり角。少し離れた電柱に防犯カメラが設置されていたが、白蛇のみ死角に設置すれば大丈夫だろう。

そして偽物の白蛇を作り始めた。僕は前からエポキシ樹脂という液体をシリコンの型に流し、固めて置物なんかを作っていた。シリコンの型も手作りだ。

まずは原型を作る。粘土で形を作り細かい模様を彫っていき、しっかりと粘土を乾かしたらシリコン液で型を取る。

シリコンが固まり、原型を出して完成だ。

普段はエポキシ樹脂を流し固めているが、それだと現場に残ってしまう。だから私は水を入れて凍らせた。氷なら溶けて無くなるからだ。

そうして、遂に今日は作戦実行日。

氷の白蛇も見事成功した。彼の車に付けたGPSが動き出すと同時に、急いで僕も家を出る。

腕時計で時間を見ると、三時二十五分。少しだけ早く着いてしまった。この腕時計も、この日の為に用意した物だ。ベルトには、あの時の白蛇の皮が使用されていた。

時刻は三時半。遂に、遠くから車のエンジン音が聞こえてきた。とても時間が長く感じる。

車が曲がってきた。運転席のあいつは恐怖で真っ青になっている。

そして、その車は僕に思いっきり突っ込んだ。

作戦は大成功だ。

これで、彼を一生苦しませる事が出来たのだ。

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