量販店でのはじめての夜は、そのように警戒しながら過ごした。
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翌朝、なにごともなくワイは目覚めた。
なんや・・・この世界には敵もおらんのか・・・。
はぁ~ゲームとしては退屈な世界やのぅ~~~。一人叫んだ。
この日は生物の観察のため、小学校近くの池に行くことにした。
そこにはカメや金魚がいたはずや。
子供の頃にはそこで泥水をすくってミジンコを観察したこともある。
そうだ、動物がいなくなり、菌類はいるのだが、ミジンコはどうか?
池に着いて少なからずのショックがあった。やはり亀もおらず、金魚の一匹、アメンボの一匹すらいない。気を取り直してペットボトルに泥水を入れて持ち帰る。
近くの小学校に寄り、中に入る。施錠などされていない。
教室の中は雑然としている。まるで授業中に突然異次元に置かれたようなありさま。
おそらく世界は自分を残して瞬間的に切り替わったのだ。
ワイは理科室へ向かった。この小学校はワイが30数年前に通った小学校や。
だからどこに何があるのか全部わかる・・・つもりでいたのだが、30数年の間に小学校も変わってしまった。まぁいい。そんなに大きな学校でもない。理科室くらいすぐ見つかるやろ。お目当ては顕微鏡である。ミジンコたちを観察するためにぜひ欲しい。
それにしても・・・はぁぁぁぁ懐かしい~。体育館。ワイは隅っこの方でじっとしてることが多かったが嫌いではなかった。
1年生の教室・・・やばい、イスと机が小さすぎてマジでカワイイ。ミニチュアみたい!
・・・そう思った瞬間、心のどこかがズキっと傷んだ。
ここに座っていたかわいい子供たちはどこへ行ったんや・・・。
ま、まさか、みんな死んだんやないやろな?
それはあまりにひどすぎる。いやきっと違う。ここは異世界や。
子供たちは元の世界で元気に生きているはずや!!
なんだか涙が出てきた。しかし今はそれを確認するすべもない。
果たして、この異世界はどこまで異世界なのだろう?
日本中、いや世界中、地球全体・・・
地球全体だとして宇宙は?
宇宙全体が異世界になるなんて、それはスケールがあまりにでかすぎる話だ。
ありえない。ありえないと思いつつ、じゃあ、宇宙ステーションはどうや?
宇宙ステーションには何人かの飛行士が滞在してるはずや。
彼らは今もこの地球を周回しているのか?
それともやはり消え去っているのか?



























Mameです。
今回の作品は狭い世界で生きる主人公に、突如として夢のような広い世界が与えられるとどうなるか、
その落差が楽しい作品となりました。
そしてラストは実験的なマルチエンディングとしました。
希望と絶望、そのどちらも楽しめます。
絶望を味わいたくない人は途中で見るのやめてください。
よかったら、あなたがどちらのエンドを選択したか、書き込んでくれると嬉しいです。