そして、犯人の顔写真が映し出された瞬間、背筋が凍った。
あのルアーをくれた30代前半の男だった。
先輩は胸騒ぎを覚えながら、記憶を掘り返した。
あの50代の男は、本当に溺れていただけだったのか。
あの30代の男は、なんのために声をかけてきたのか。
そして……なぜ逮捕された場所が近所だったのか。
_____
夜の漁港に、波の音だけが響いていた。
隣で竿を握る先輩の横顔は、どこか強張って見えた。
「……まあ、気のせいかもしれないけどな」
そう言って笑った先輩の手は、わずかに震えていた。
前のページ
2/2
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 0票
























※コメントは承認制のため反映まで時間がかかる場合があります。