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心霊

ドライアイスさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

異質なリズム
短編 2026/03/02 19:15 5,086view
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その顔には目がなく、裂けた口だけが三日月のように笑っていました。

なんとか街まで戻り、24時間営業のファミレスに逃げ込みました。

明るい店内に安堵し、震える手でコーヒーを飲んでいた時です。

不意に、カズがテーブルの下で自分の膝を「カタン、カタン」と叩き始めました。

「おい、カズ……やめろよ。縁起悪い」

私が注意すると、カズはゆっくりと顔をこちらへ向けました。

その表情は、血の通った人間とは思えないほど無機質で、底知れぬおぞましさを感じさせました。

カズの目からはいつの間にか白目が消え、どろりと濁った真っ黒な闇に変わっています。

彼はあの、録音のような声でこう囁きました。

「……お前だけ、リズムが、合ってないぞ」

気がつくと、店内にいた他の客も、店員も、全員が動きを止め、こちらをじっと見つめていました。

全員が、カズと同じ無機質な顔で。

そして一斉に、自分の肘をテーブルに「カタン、カタン」と叩きつけ始めたのです。

私は椅子を蹴立てて店を飛び出しました。

それ以来、カズを含めた友人3人とは連絡が取れていません。

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コメント(1)
  • 不条理な怖さと不穏さを感じさせるラスト、短いお話なのに見事に纏められていて面白かったです。

    2026/03/20/10:17

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