ある晩、全く客が取れなくて、ただでさえ限界なのにさらに追い込まれた状態で帰宅すると、当然のように赤ちゃんがギャン泣きしてる。
もう、限界だったんだろうね。
ベビーベッドのすぐそばにあった写真立てで、赤ちゃんを滅多打ち。
どうなったかは言うまでもない。
写真立てには、楽しかった高校の修学旅行での1枚が飾られててさ、
血だらけになってても、思い出って光ってるもんなんだね。
それで次の日普通に病院に赤ちゃん連れてって喚いたよ。
『治りますよね?まだ生きてるもん!』
『なんで?早く治してよ!早くしてよ!死んじゃう!死んじゃう!』
『私の、私の赤ちゃん、私のあかちゃん、』
『早く治してよ、治してよ……』
『だって、だって、夜鳴き、夜鳴き聞こえたもん、まだ、まだ生きてる。生きてる……』
って。明らかにもう死んでるのに。
もちろん通報されて、然るべきところに入った。
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んで、そこから出てきて、今これを書いてるってわけ。
もう気づいてる人居るんじゃないかな。
これ、友達の話って言ってたけど、全部、ぜーーんぶ。ウチ自身の話なんだよな。
友達の話ってところがいちばんおもろいわ。
ウチに…私に、友達なんて居るはずないのに。
大学の内定蹴った時点で、誰からも相手されなくなったもん。
薄情よなあ。誰も助けてくれなかった。まぁ、私が悪いけど。
ほんま、プライドなんて捨てて親に泣きついておけばよかった。
母ちゃん、無理やりにでも引き止めてくれたら良かったのに。ま、これも私が悪い。
社会なんてこんなもん。
自分で全て正しく判断しなければならない。
そこに誰かの助けなんてものは、無い。























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