獄中死したとある老人の話
投稿者:ねこじろう (153)
短編
2024/12/01
09:24
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「あのじいさん、最後まで自分の非を認めなかったな」
奥谷刑事がハンドルを操作しながらボソリと言った。
助手席に座る部下の新人刑事脇田が頷きながら口を開く。
「まったくですね。
あれだけマスコミから叩かれてる間も裁判公判中も、一貫して認めなかったですよね」
「困ったもんだ、、、
体の方はもうとっくにがたがきているというのに気持ちは若い頃のままなんだもんな。
まあ俺も年とったらそうなるかもしれんがな」
「そんときは僕が先輩をこいつで楽にしてやりますよ」
そう言って脇田がジャケットの内ポケットの銃をチラリと見せる。
「ははは、お前に殺られるくらいなら俺は自分で自分を始末するよ」
奥谷は笑いながら前方の交差点に目をやった。
土曜日ということもあって脇の歩道を歩く人々もどこか浮足立っている。
時刻はもう午後五時を過ぎていた。
※※※※※※※※※※
事件があったのは、今から3年前のことだ。
その日は晴れ渡った休日で、現場だった東京都内繁華街にあるスクランブル交差点脇の歩道も家族連れやカップルなどで賑わっていた。
そんな活気のある和やかな雰囲気が数分後に地獄絵図と変わる。
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やっぱ、ねこじろうさんは神っすね
その悲惨な事件の無限ループですか
コメントありがとうございます
━ねこじろう
七人ミサキみたいな感じで、誰か違う人を引きずり込む事で成仏できるとか
なるほど、呪いの連鎖ですね
━ねこじろう
一般の人だけでなく、警察まで…
すごく怖い話ですね…
面白い
本当に素晴らしい怖い話ですね
え、最初のおばさんもこんな感じだったんかな。だとしたら最初は誰なん?
こえー
様々なご意見、コメントありがとうございます。━ねこじろう
ねこさんはもっと評価されてもいい。ぽっと出の投稿者には負けてほしくないです。
応援ありがとうございます
━ねこじろう
怖い話ありがとうございました
読みやすいし、ひきこまれる。