私は玄関から、靴を履いたまま少し身を乗り出して、
線状の塩を手のひらで掃いて崩しました。
泣いたまま慌てふためく彼女の声を聞きながら私は振り返り、
玄関のドアを開け、外に出て、
うっすらと、無数のひっかき傷のようなものが残されたドアを、
ばたん、と閉じました。
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