「あっ、イテっ!」九郎の額に朽屋のデコピンが炸裂する。
とっさに思い付いた九郎の演技は、いとも簡単に見抜かれ失敗に終わった。
どこかへ電話をかける朽屋。実は朽屋が所属している退魔組織の支部が京都にあるので、逃げたヒドゥンの捜索を依頼しているところだ。万が一海外へ逃亡しても、法王騎士団との横のつながりもある。きっとなんとかなるだろう。朽屋はそう思った。
「ねぇ・・・コレ、ほどいてイタダケマスか?」
縛られたまま放置されているリネアが助けを求める。
・・・・・・・・・・・・
まるで洞窟のように暗く冷たい場所。
赤や紫、青、緑・・・禍々しい色の光が揺らめいている。
悪魔ダンタリオンの居城である。
ヒドゥンはそこに戻っていた。
怒り心頭なのはダンタリオンである。
「たかが人間ごときに、おめおめと負けて戻ってくるとは」
「しかも虎の子のミストルティンまで使っておきながら」
「・・・も、申し訳ありません、ダンタリオン様」
横で見ているライオンのアリーとドーベルマンのケレブも一言あるようだ。
「オレの部下がたくさん死んだのに、おめおめと生きて戻りやがって」
「ダンタリオン様の軍団の中でも特に潜入と暗殺が得意な使い魔だと聞いていたのだが・・・この程度だったか」
「ぐぬぬ」部下にバカにされて言葉に詰まるダンタリオン。
その時、突然騒がしい物音が城内に響き渡る。
ダンタリオンの居城の外は、武装した法王騎士団に囲まれていた。
ドンドンドン!! 入口のドアがはげしく叩かれる。
「ゴルぁ!! アケろボケぇ!!」
「何者だ、用件はなんだ」使い魔がドア越しに尋ねる。
「法王(騎士団)じゃボケゴルぁ、死にたくなかったら開けろー!!」
・・・どっちが悪魔かわからない・・・
使い魔がダンタリオンの元へ報告に来る
「ダンタリオン様、外に法王騎士団が!! 300人ほどはいます!!」






















kanaです。
久しぶりの朽屋瑠子シリーズは、なんとこれまでの最長22ページに到達してしまいました。
でもたぶん行間も多いし、読めば読めるのではないかと思います。
今回はちょっと笑えるシーン多めですかね。笑ったり、怖かったり、グロかったりしながら、ラストでジーンと来てくれるとイイなと思います。
今、コメント欄はどうも筆者以外の人は書き込めないようになっている感じですが、良いなと思った方はぜひ怖いねボタン押してってください。 ありがとうございました。
kanaです。裏話。
今回タイトルを-事件記者 朽屋瑠子-ではなく、-朽屋瑠子暗殺計画-にしようかと思っていたのですが、忘れてました。忘れてましたがこれでいいです。実はこの-朽屋瑠子暗殺計画-というのは、ウルトラセブンの「セブン暗殺計画」をネタに取り入れようと思っていたからです。なので最初にダンタリオンが朽屋をいろいろ調べるシーンがありますが、あそこはガッツ星人がアロンを使ってセブンをシベ上げるシーンのオマージュにするつもりでした。でも、ガッツ星人にはダン隊員ではなくセブンを暗殺する明確な理由がありましたが、ダンタリオンにはないので、完全オマージュは却下となりました。
後半、九郎とリネアが戦うシーンで、朽屋が「私のために争わないで!!」みたいなセリフを入れようとも考えましたが、まぁ朽屋はそんなこと言わないなとやめました。
それとリネアとのキスシーン。朽屋は感度を上げて調べ上げますが、この時の感度を3000倍にしようかと思ったのですが・・・自粛しました。さすがにそんなにないでしょと。
引き続き、お楽しみください。
↑ シベ上げる× → 調べ上げる〇
応援してます!朽屋瑠子シリーズおもろいです!by読者
kanaです。
22ページ読むのはツライけど、えっちなシーンだけどうしても見たいという御仁は、すべてをすっとばして17ページからお読みください(笑)
↑あー!
読者さんありがとうございます!
一般の方はまだコメント投稿できないのかと思ってました。ありがとうございます〜
全く九郎ちゃんがこんな悪い子だなんて(いいぞもっとやれ)。
いつも通り面白いw待ってました朽屋瑠子シリーズ!、、、いつか小説化しないかな
法王騎士団は大阪府警のマルボウですか?
↑わー、コメントありがとうございます。楽しんでいただいて何よりです。
マルボウはイタダキました。カチコミの時の「大阪(府警)じゃ!!」と略すんだなーというのが忘れられず。・・・法王騎士団、意外とコワイ。
今回は九郎大活躍ですね。しかも今回は九郎がいなかったら朽屋は死んでたかもしれないですからね。いい仕事と悪い仕事の両方を達成しました。
つなみに、自分の中での九郎は「宇崎ちゃんは遊びたい!」の宇崎ちゃん(胸はないバージョン)で、
リネアはなぜかずっと四国めたんが頭の中にいました。