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心霊

タトゥーのkzmさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

日常
短編 2025/08/22 21:35 628view

僕はいわゆる〝見える体質〟で、日常的に不思議なものを見たり、体験したりしています。なので、今日はその中の一つの出来事をお話ししたいと思います。

これは、駅で友達を待っているときの話です。

その日、昼から友達と待ち合わせをしており、待ち合わせ場所に少し早めに到着しました。改札を出て駅構内でスマホを見ながら待っていると、真正面に気になるものが目に入りました。

そこには、上半身ははっきり見えるのに、下半身だけが透けているおじさんが立っていました。そのおじさんは僕の方を見ており、僕はそのおじさんと目が合いました。普段も、こういった方と目が合うことはありますが、干渉されたくないし、ついてこられるのも嫌なので、見えていないふりをして、スマホに視線を戻しました。

しかし、その瞬間、おじさんがゆっくりとこちらに近づいてくるのがわかりました。心の中で〝バレたかも〟と思いつつも、スマホをいじるふりを続けていると、おじさんは僕の前までやってきて、足を止めました。

そして、おじさんはスマホを貫通し、僕の顔を覗き込んできてこう言いました。

「見えとるやろ?」

僕は内心、驚きましたが、反応してしまうと見えていることがバレてしまう気がして、何とか冷静さを保ち、スマホを触るふりを続けました。

それでも、おじさんはずっと「見えとるやろ?見えとるやんな?」と話しかけてきていました。

〝早くどっか行ってくれないかな〜〟と思い、少しの間その問いかけに耐えていると、おじさんは「見えてないんかな〜?そっか、見えてないか〜」と言いながら、覗き込みをやめて、ふらっとどこかへ行ってしまいました。

こんな感じで、僕は日常的にこういう体験をすることが多いです。自分としては、見えてもそんなに得することはないと思っています。むしろ、〝早く見えなくなればいいのに〟と願うこともありますが、今のところこの体質が治る気配はありません。

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