そしてその一団の少し後から奇妙な者が一人歩いているのに気づいたんだ。
出で立ちは白衣姿で普通の看護師という感じなんだけど満月のようなデカイ丸顔をしていて、狂ったように顔を上下しながらケタケタ笑ってるんだ。
唖然としながら見ていると、その看護師もいつの間にか窓枠内から消えた。
※※※※※※※※※※
その翌朝、検温に来た担当看護師にストレッチャーに運ばれていた老婆のことを聞いてみた。
「ああ、あのおばあちゃんね。
この階で入院していたんだけど、突然心臓発作を起こしてね、すぐにICUに運んでから救急処置を施したんだけど、ダメだったみたい」
「亡くなられたんだ」
俺の溢した言葉に看護師は暗い顔で頷く。
気になっていたことを思いきって俺は尋ねた。
「あの、、、
その時ストレッチャーの一団の後方に、おかしな看護師さんがいたんだけど、誰?」
「おかしな看護師?」
訝しそうな顔で看護師が聞き返す。
「うん。
よく分からないけど、丸顔で何か楽しそうに笑ってた」
「丸顔、、、
笑ってた、、、」
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