「なんかマイクに聞いたことがない声が入ったな!?何?」
「きょう昔話のビデオ流す日だっけ??鬼みたいな気持ち悪い声がしたけど」
お茶の準備をしていた男性スタッフの先輩方でさえその声に気づいていて、とても気味悪がっていました。
その近くで採血をしていたナースさんでさえも
「今何かすごく変な声がしたんだけど、何?大丈夫?」
と様子を窺ってくる始末。
しっかりしているタイプのご利用者様も数人その声を聞いたらしく、ざわざわしていて、中には不穏になってしまわれる方も居り、そういう方には私が着いて一緒に居室まで帰りました。
ですが、だからと言ってレクリエーションをやめる訳にはいかず、とりあえずその日はいつも通りカラオケを行い—皆さん楽しんでおられたので一安心だったものの、
その後のスタッフルームでは私含む声を聞いた職員みんながざわついていて、
「気持ちわるかったね…」
と口を揃えていましたが、そんな中、副主任が口を開いて言いました。
「あー……なんか、うちに限らず近辺の姉妹施設でそういう不思議なことあるよ。
この前も僕が隣の施設に顔出した時、若い子達が夜勤中に怖い思いしたとか噂してたな。
やっぱりそういうのあるんだなあ。」
ただでさえ人手不足でせわしない現場だった分その時は「そうなんですね」で私も先輩たちも済ませて再び業務へ戻っていましたが、ものすごく奇妙な体験でした。
病院でもこういった怪異が度々聞かれるけれど…介護業界でもそういった話はちらほらあるようですね。






















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