UFOとキャトルミューティレーション専門のオカルト雑誌
「月刊モー」編集部に、朽屋(クチヤ)瑠子(ルコ)という
フリーの事件記者が出入りしている。
女だてらにめっぽうオカルトに強く、日本中を飛び回っては、
今日も不思議な事件を追いかける。
そんな朽屋にも、まだあどけない少女時代があった。
今回はそんな朽屋が小学生時代に体験した【小学校の心霊事件】をご紹介しよう。
・・・・・・・・・・・・
「起立! 礼!」
「おはようございます!」
「おはようございます!」
「 着席!」
ここは私立K小学校 5年2組の教室。
教壇には廣神(ひろかみ)先生と、ひとりの転校生が立っていた。
よく似合うショートの黒髪に、まだあどけなさの残る顔。身長は145cmほど。
転校初日だというのに、オシャレに気を使ったよそ行きの衣装ではなく、
スポーティーな足回りといった出で立ち。まだ成長途中とはいえ、そこから見える手足は筋肉の張りも良く、いかにも活発そうで、走るのが早そうな印象を与えた。
それは小学生時代においては重要なファクターでもある。
「ハイみなさん、おはようございます。今日は新しいお友達を紹介しますね」
そう言って先生は黒板に「くち屋 る子」と、5年生ではまだ習っていない漢字は使わずに名前を書いた。「え~、くち屋 る子さんです。それでは自己紹介をお願いします」
「はい、みなさんはじめまして。朽屋瑠子といいます。実は去年からこの近くの教会に通っていて、中学もその教会のあるK女学園中等部に進学することになりました。家族とも相談して、この町に引っ越してきました。K小学校でみなさんと一緒に学べるのは1年と少しだけですが、仲良くしてください。よろしくお願いします」 ぺこりとお辞儀する朽屋。
「ハイよくできましたね。じゃああの、一番後ろの窓側の席が空いてるから、そこに座ってくれますか?」
「はぁ~い」
「では、授業をはじめます」
廣神先生はこの時、少しの不安を覚えていた。
というのも、朽屋の両親からは、この少女が心霊現象をよく見たり、体験したりすることがあると聞かされていたからだ。しかもこの少女は教会のルーカ神父からの推薦も受けており、その内容もまたトップシークレットに該当するようなものだった。K女学園のバックにはイタリアの教会団体があり、このK小学校もグループの枝葉のひとつになっているため、教会団体の実力者の一人であるルーカ神父からの推薦は無視できない。
学校としてはこのまま何事もなく、穏便に朽屋を卒業させる方針でいた。
kanaです。
自分で書いてて一番楽しい、朽屋瑠子シリーズです。
今回は小学校編ということで、ロリっ子朽屋の活躍にご期待ください。
尚、今回のお話は、以前こちらに投稿させていただいた「理科室の人体模型 VS チーム悪ガキ」というお話と、「【short_10】用務員のおじさん」のお話の解決編となっています。
あと、わかる人にはわかると思うんですが、ラストの戦闘シーンは某ネットミームを参考にさせていただいてます。わかる人は吹き出しちゃうかも。
それでは、ちょっと長いですけど、お楽しみください。
kanaです。さっそくなのですが、一部修正を入れました。
というのも楔形のカッコで音や擬音を表現していた部分があったのですが、
奇々怪々さんではなぜかこの楔形カッコで囲った文字は表記されないという仕様になっており、
そこだけ文字が消えていました。
まだ見落としがあるかもしれません。もし、おかしな部分を発見した方はご報告よろしくお願いします。
一気に読んでしまいました、瑠子シリーズ大好き☆
最高〜でした♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪いつもですけどwニンニンも小学生からの知り合いだったんですね(伏線回収?)次作楽しみに待っております♪♪♪
kanaです。↑コメントありがとうございます。楽しんでいただいて何よりです。
ニンニンは瑠子の1学年上の先輩でした。ボクの中の設定上では、この後ニンニンは瑠子に「同じ中学に行こうよ」と誘うのですが、瑠子はもうK女中等部に行くことが決まっていたので、ここで一旦お別れとなりますが、瑠子は高校に入る前に組織で保護されるので、そこで再開します。
ちなみにですが、瑠子が進学するK女学園にはモデルがあり、実はボクもびっくりしたんですが、そのモデル校がネットミームになってることが判明しました。グーグルストリートビューのカメラに向かって変なカッコで映る女子生徒3人の画像知ってますか? あの生徒たちの学校がK女のモデルです。