俺の顔色が変わる。
「はて? あなた様のことなら、この国の誰もが知ってますよ?」
この国の誰もが知ってる? 何の事だ?
その時、ふと、俺は周囲を見わたした。
そして、俺は戦慄する。
店内にいる全ての人間が、
俺を見つめていたのだ!
珍しいものでも見るような目で。
ギラつく瞳で。
ニタニタした興味本位な視線で。
実験動物でも見るような冷めた表情で。
様々な種類に視線が、俺に突き刺さる。
それは、ほんの一瞬の出来事だった。
数秒後、何食わぬ顔で皆、俺から目を逸らす。
そして、携帯電話を手に取り、何かを打ち込む。
…なんだこれは?
俺は、混乱する、というより、ある種の畏怖に駆られ、
店から逃げるように、立ち去った。
…
それからも、奇妙な出来事は続く。
本屋で。バトル系の漫画を買おうとした時だ。
「あなたのお持ちの本は、暴力ものばかりですね。あなたに適正なのは、こちら哲学書です。」
そう店員に言われ、結局目当ての本を買うことが出来なかった。
…
近所のスーパーで。
買い物籠を抱え、レジに向かう。
その時、誰だか知らないおばちゃんが俺に近づいてきた。
そして、
この話は怖かったですか?
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怖いけど笑える
俺可哀想
面白い!
こんなん笑い事じゃないよ。
あの公園の女の人だって取られるって勝手に勘違いして逃げて
みんなに報告とか嫌だわ。俺可哀想すぎる。