「あーあ、インスタントものばかりだね。申し訳ない程度にレタスなんて入れてるけど、そんなんじゃ野菜成分が絶対的に不足だよ。生活習慣病になっちゃうよ。ほら、カップラーメンなんてやめて、根菜を食べなきゃだめよ。お米はあるの? 確かそろそろ終わる頃だったわね。はい、これ買ってね。無農薬でさらに特売で。体にも財布具合にも優しいのよ。あ、そうそう。牛乳。牛乳だけは絶対忘れちゃだめよ!! ねえ、周りの皆さんもそう思いますよね!」
おばさんは、周囲の客に同意を求める。
な、なんなんだ、このおばさんは?!
周囲の客も、おばさんの行動に呆れる…かと思ったら、皆、おばさんの行動にしきりに頷いている。
むしろ、『よく言った!』という雰囲気だ。
…小さな親切大きなお世話、なんてものじゃねえ!!
…結局俺は、おばさん他数名に腕を引かれ、レジで会計を済ます。
会計後、レジにいた女性が、俺のレシートのコピーを持ち、携帯電話を取り出して何かを打ち込んでいた…。
…
普通じゃねえ。
一体、俺の周囲に何が起こっているんだ?
大きなお世話の、小さな?親切を皆がしてくる…。
俺を見つめていた数多くの奇妙な視線…。
『国の誰もが知っている』という言葉…
俺の行動を携帯電話に打ち込む人間…。
なんなんだ一体…。
…
俺に周囲に何が起こっているのか。
知らなきゃいけない。
そう思った俺は、
次の日。会社で、
以前に俺のミスの回数を教えてくれた同僚が休憩に行っている隙に、
俺は、その同僚の携帯電話を盗み見た。
…そこには、あるホームページが開かれていた。
そして、
そのホームページには、俺の名前があった。
…
【社会不適合者保護法対象者[⚪︎⚪︎]救済プロジェクト】
























怖いけど笑える
俺可哀想
面白い!
こんなん笑い事じゃないよ。
あの公園の女の人だって取られるって勝手に勘違いして逃げて
みんなに報告とか嫌だわ。俺可哀想すぎる。