おかしいと思う暇もなく、運転席に黒いヌメヌメしたものが、どこからともなく入ってきた。
後から確認に入った駅員はその光景をみて吐いたという。
電車の運転席の正面のガラスが割れ、線路には運転手が何かに潰されたように倒れていた。
運転手には蜂の巣のようなボコボコがあり、見るものを震え上がらせた。
防犯カメラに映っていた黒い物体はどこを探しても見つからなかった。
本格的におかしいとなった事件が3つ目の出現だった。出現は、X市営プール。
監視員の証言によると、突然プールの水が墨汁を入れたように黒くなっていったらしい。
潜っていた人が次々にぷかーと水面に上がってきて、プールは赤色に染まっていった。
浮かんできた人たちの目は全てなく、排水溝の所にたくさんの眼球が溜まっていたと言っていた。
それを見た監視員は思わず吐いてしまったという。
このことに対して、市は事実を隠蔽した。
責任を取りたくなかったのだろうか。
しかし、そのままにしておくと被害が増えるだけである。
町の神社の神主を中心として、調査団が結成された。
しかし、この調査団は意味をなさなかった。唯一分かったのは、神社に昔から伝わっていた、ヌメ抜目というものがあるということだけだった。
X市は廃町となった。
市民がいなくなったとか、川からたくさんの眼球が流れてきたとか、色々な噂があるが、真意はわからない。
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グロい
電車は“運転士”ね。
実際にあった「都市伝説」かどうかはおいといてX「市」が廃「町」になったって日本語としてなんかおかしくない?(-ω- ?)