早苗は会社員だ。早苗の会社は広告代理店で残業が多く、その日も会社を出たのは21時だった。
そんな彼女の楽しみは行きつけの居酒屋に行くことだ。居酒屋は最近できたばかりでまだ新しく、賑やかな話声が聞こえる。
そこで飲むビールがまた美味しいのだ。つまみに合うお通しがまた、たまらない。
席に座ってしばらくすると、「サービスです。」と、いつものつまみを持ってきた。しかも今日は二つも持ってきてくれた。
それから、トイレに行きたくなり席を立った。そして、席に戻ろうとしたとき自分の座っていた場所に誰かが座っていた。
私は、その女に声をかけようとしたが自分の上司でしかも泣いていた。
話かけることが出来ず、店を出た。
前のページ
1/1
この話は怖かったですか?
怖いに投票する 2票
解説※ネタバレ
↓
↓
↓
早苗は居酒屋に入ったことが以前にもあったため、勝手に空いていた席に座った。そのことに従業員は気づいていなかった。
なぜなら、早苗はそのときにはすでに幽霊となっていたからだ。そのため、注文もしていないのにお通しが来た。
そして、従業員も彼女が見えなかったため、席を外しているのだろうと違和感なくお通しを2つ机に置いた。
それから、早苗が席を外している間に、本当のお客さんの2人が戻ってきた。
実は、2人同時に席を外していたのは、二人同時に電話がかかり、店の外に出ていたからだ。
そして、上司が泣いていたのは、早苗の訃報をそのときに聞いたからだ。
早苗は、会社で過労死していたが、そのことにきづくことは出来るのだろうか?