火男【ひょっとこ】
投稿者:ねこじろう (147)
長編
2024/10/01
07:05
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いきなり漆黒の闇に視界を奪われた私は少し驚き、キョロキョロ辺りを見回す。
すると数秒の後に車内は元の状態に復帰した。
それからほっとして何気に周囲に視線を動かし、ハッと息を飲む。
いつの間にか向かいの長椅子に女が座っている。
場違いな割烹着姿をし桃割れの黒髪のその女は下膨れの白い顔にミジンコのような細い目をしている。
━あれはさっき夢で見た、、、
などと思い俯き改めて正面に向き直った時には、もう女の姿はなかった。
※※※※※※※※※※
それから自宅マンションに帰り着いた私はシャワーを浴び、夕食をとる。
それから窓際のベッドにごろりと横になり、携帯をいじっていると、
ポーン、、、ポーン、、、
突然小気味よいチャイムの音が耳に飛び込んでくる。
思わず傍らのスマホに目をやる。
舌打ちしながらスマホを眼前にかざすと開いてみる。
ラインのようだ。
嫌な予感がする。
━送り主は?、、、、やっぱり、カズヤ!
メッセージを見る。
……助けて
─なに、助けてって?
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早速のコメントありがとうございます。
━ねこじろう