あの夏への扉
投稿者:綿貫 一 (31)
長編
2024/06/05
22:43
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僕は持っていた袋から、
橋の下の川の流れへと金魚を投げ放ち、
代わりにその中に、
彼女の手首を、
§
§
§
今日も、さゆきといっしょにあそびました。
さゆきの手は小さくて、白くて、つめたくて、とてもすきです。
ずっといっしょにいたいです。
この夏やすみがおわっても、
ずっと
§
§
§
「お帰り、洋ちゃん。お祭はどうだったね?」
帰宅した私を伯母が出迎えてくれる。
「ええ、久しぶりに行きましたが、相変わらずの賑わいですね。
童心に戻って、楽しんでしまいましたよ」
その言葉に、伯母が笑う。
「そりゃよかったねえ。
さあ、風呂も沸いてるから、汗流したら?
おや、そのビニール袋はなんだい?
家庭用のロックアイスなんか買ってきて、どうしたの?」
私は、さり気なく袋を背後に回す。
「ああ、ウィスキーが飲みたくなっちゃって。
すみません、ちょっと冷蔵庫を貸してください」
明日は早くにここを発とう。
私は思った。
§
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何となくこれを思ったw