俺が子どもの頃から知っている女の子――まあ、幼なじみと言ってもいいのかな、その女の子と最近できたその子の友だちと、ちょっとしたカフェに入ったんだ。
四人がけのテーブルについて、向かい合わせに座った。俺は、幼なじみの隣に座った。
それで、ケーキセットを取ろうということになった。よくあるよね、ケーキ一個の値段で、コーヒーとか紅茶とかもついてくるやつ。ケーキはその日、用意してあるのをお盆に載せて持ってきて、自分の好みのをお皿に載せてもらうって感じだね。
俺の幼なじみの子は、イチゴのショートケーキを取ったんだ。小学校に上がるより前から好きだったから、ちょっとニヤニヤしちゃったよ。
しばらく話をするうちに、いわゆる恋バナに発展していったんだよね。で、その友だちが、俺の幼なじみに、初恋の人について尋ねたんだ。彼女は思い出話を始めたんだ。
「あー、初恋かぁ。一応、中学校のときかなぁ。同じクラスの子でさ、ちょっと変わってたなぁ」
ああ、彼ね……俺は心の中で呟いた。オカルト好きの、ちょっと中二病っぽいところもあるヤツだった。
「一回、デートで心スポに連れていかれてさぁ、ん?え?ああ、心スポっていうのは、心霊スポットの略ね。あいつがずっとそう言ってたから、感染っちゃったな……」
そう言って、彼女は目を伏せて、コーヒーをかき回した。彼女の気持ちは俺にも分かる。その後、あいつは無駄にイキってバイクの免許を取ったはいいけど、イキりついでにスピードを出し過ぎて、自損事故で死んじゃったからね。思い出して、悲しんでいるのだろう。
「それで、二人で夜中に、近場の心霊スポットと言われてた廃病院に行ってさ」
「えーっ、それは怖そうだね」
その時のことは、俺もよく憶えている。
「そうなんだよ。二人で塀を乗り越えて入ったんだけどさ、もうそのときから怖くて怖くて……これ、違法行為なんじゃない?って言っても、彼は、バレなきゃいいとか言ってるし、もう早く帰りたい一心だったんだけど、彼はどんどん中に入っていっちゃって、一人だと怖いし、必死で追いかけたんだよね。奥まで行ったら、トイレの中で、ゴトン、って音がして、悲鳴を上げて逃げちゃったんだ。そうしたら、彼も必死で追いかけてきて、ごめんごめん、もう帰ろうってなったんだけど」
あー、それは入り込んでた猫が、物音にビックリして、逃げ出した音なんだよね。その時のことを思い出して、俺は苦笑いだ。
友だちは、彼女の話に驚いている様子だ。まあ、種明かしをしたらそんなことで、ちっとも怖くもなんともないんだけどね。むしろ、猫ちゃん、かわいかったし。
そんな調子で話は盛り上がっていた。俺は、幼なじみに、いい友だちができてよかったな、と思っていた。
なんだかんだ言って、つきあい長いからね。俺が守っていると言ったら大げさだけど、ずっと見てきたからね。やっぱ、幸せになってほしいよな。
























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