「消えた少年」the boy who disappeared
投稿者:有野優樹 (6)
短編
2024/04/01
15:00
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ぼくも言おうと思っていた否定をします。
「ん?ほんとにできるよ?」
冗談で言っている様子がありません。
野田くんは
「え、もしだよ。もし、やってみてって言ったら‥?」
という。
「うん、いいよ」
するとお兄ちゃんは、公園の前の大通りに向かって走り出しました。車はビュンビュン走っている。
「待って待って!違うから!」
僕たちの声はお構いなしに歩道に出て、車道に出ようか出まいかというとき、僕らは顔をそむけました。
・・・?
片目を開けながらゆっくりと車道に顔を向けると、そこにはいつも通りの光景が。
お兄ちゃんの姿は見えませんでした。
一緒に遊んでいた少し上のお兄ちゃん。
どこから来て、どこへ消えたのか。
夕陽に照らされる公園。
ぼくと野田くんとお兄ちゃんが一緒に遊んでいたという事実だけが、公園に残りました。
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一緒に遊びたかった幽霊やで(*´∀`)。