ストーカーはいつも近くにいる【partⅢ】

鏡越しに何気に見ると、そいつは全身真っ黒な格好をしていて、血走った二つの瞳を大きく見開きじっとこちらの様子を伺っていた。

─信也、どうして？、、、
約束してくれたのに、、、

喉裏に激しい心臓の鼓動を感じながら小さくつぶやくと出来るだけ平穏を装いながら立ち上がり、素早くテーブルから携帯と財布を取ると玄関まで歩く。

そして廊下に出るとドアを閉め、鍵を掛けた。
それからその場ですぐに携帯で警察に電話をした。

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警察はすぐに駆け付けてくれ、男は現行犯逮捕された。

ただ、それは信也ではなく、
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総務課のN課長だった。

【了】