覚えのないメモ
投稿者:八尺マン (46)
どれも抽象的なメモばかりだ
普通はメモを書くなら、2階に行って○○の本を取ってくるとか、明日までに○○の書類を用意しておくとか具体的な内容のはずだ
だが、書いた覚えのないそのメモはどれも抽象的で、書いた時に何をしようとしたのかまったくわからないのだ
叔父さんは一人暮らしでそのスマホを手にするのは叔父さん以外いない
それらのメモは叔父さんが書いたものに違いないのだが、どうやっても思い出せないという
だが、内容からみるに緊急性の高い話のようだ
いったい自分は何を急いでやらなくてはいけないと思っているのか
もしかして、とんでもなく大事なことを忘れてしまっているのではないか
それを考えると気になって仕方ないというんだ
俺はその話を聞いて、ひとつ案を出した
それはあらかじめメモ欄にいつ、どこで、誰が、何をすると質問欄を書いておくという案だ
そして、普段からこの質問に答える形でメモを書くように意識してもらう
たとえば2階に本を取りに行くなら
いつ 今日中に
どこで 2階の自分の部屋で
誰が 自分が
何をする ○○の本を取りに行く
といった形でメモをする
こうすれば自分が無意識の時でも具体的なメモを書くようになるだろう
叔父さんは早速、俺の案を実行することを約束してくれた
実行後、謎のメモは出てこないようになったらしい
叔父さんからまた感謝の連絡があった
しかし、それからしばらく叔父さんからの連絡がなくなった
1か月経ったろうか
叔母さんから驚きの連絡があった
なんと、叔父さんが自殺未遂をしたというのだ
寝室で天井の柱にロープを掛けて首を吊ったという
ロープが途中で切れて、叔父さんが落下し、その音で近所の人が気付いて警察を呼んでくれたことで一命はとりとめたらしい
スマホ、新品ではなく中古店で買った物だとしたら…
以前の持ち主の念が入っているのかも知れませんね
コメントありがとうございます!
前の持ち主の念がこもっていたのかも知れませんね💦