【鬼ぃちゃん事件】-事件記者 朽屋 瑠子-
投稿者:kana (210)
「あははじゃないわよ~も~」頭を抱える朽屋。
「自分の実力のなさにシッョクを受けながら丸まっていたんです・・・そしたら、突然助けてくれる人が現れて・・・見ると、それは『鬼』だったんです!!」
「鬼!?・・・あの~赤鬼とか青鬼とかの鬼?」
「そうなんです。・・・最初コスプレかなって思ったんです・・・。パーティーグッズ屋さんでよく売ってるような鬼のスーツを着て、鬼のお面かぶって・・・」
「?鬼のお面~?」
「でも、その鬼がすごく強くて、男どもをあっという間に蹴散らして・・・私、止めたんです。だって止めないとそのまま殺しちゃいそうな勢いだったから・・・」
「それは・・・」朽屋は何か考えながら聞いていた。
「で、その鬼なんですけど、後姿とか、あと声とか、死んだお兄ちゃんにそっくり!!」
「・・・亡くなったお兄さんが鬼になって出てきたってこと?」
神妙な顔でコクリとうなずく綾辻。
「鬼のお兄ちゃん、略して『鬼ぃ』は、そのまま夜の町に消えてしまいました。私は後を追いたかったんですが、骨折してて動けなくて、あと、警察や救急も来ちゃって・・・」
「そのまま『鬼ぃ』とは離ればなれってこと?」
「ハイ」
「じゃ・・・もしかして、また危ない目に合えば『鬼ぃ』が助けに来てくれると、そう思って渋谷の金曜の夜にあんなアブナイ事やったってわけ??」
「ハイ・・・」
「かーーーっ!!」頭を抱え込む朽屋。
「あのぅ・・・朽屋先輩・・・信じてもらえます?」
朽屋は半ば呆れながら答えた。「えぇ、あぁ、信じるか信じないかと聞かれれば信じます」
「わぁー♡さすが朽屋先輩!!」
(そうじゃなきゃあんな危ない橋を渡った説明がつかんもんなぁ~~~)
思わず口から出そうになる悪態をぐっと飲み込む朽屋。
「綾辻さんの話を聞くに『鬼ぃ』は綾辻さんの身に危険がせまれば助けに来ると?」
「ハイ!!」
「でもこの間のは綾辻さんが強くなり過ぎたのと、私が助っ人に入ったのでピンチにならず、『鬼ぃ』もやって来なかったと!?」
「ハイ!!」
「ということは・・・私と戦ってピンチになれば『鬼ぃ』が来てくれるかもしれないってことね・・・よしわかった! 部室行って道着に着替えて来な。体育館で私と勝負だ! 綾辻!!」
「ハイ!!朽屋先輩!!」
朽屋は、九郎に返そうと思って車に積んでいたジャージを取り出し、体育館に向かった。
kamaです。朽屋瑠子シリーズ第12弾は、前回の「赤騎士事件」の流れを汲みながら以前公開した【鬼のいる街】という作品の解決編ともなっています。今回はアクションも多いので、マンガ的に楽しめるのではないかと思います。よろしく~~
瑠子シリーズ大ファンの地方在住者です。赤鬼のお兄さんと妹の香織ちゃん、某アニメを彷彿させるようで感動しました。九郎ちゃん♀と瑠子のバディ、これからも期待しています。
↑kamaです。コメントありがとうございます。いつもありがとうございます。楽しんでいただけたでしょうか。多分この後、組織は綾辻兄妹をスカウトするんじゃないですかね~。またいつか再登場する日も来るかもです。ちなみに、朽屋愛用のマグカップについてですが、実は第一話ですでに登場しております。三連休ヒマだ~という方は、ぜひ朽屋瑠子シリーズ読破してみてください~~~
10/7(土)21:00 渋谷区道玄坂のスクランブル交差点で暴走車が7人を撥ねる事故。
朽屋瑠子で渋谷が舞台というので、なにかあるだろうなとは思っていたが。
何と!死んだはずの赤い馬が調教されカプセルに封印されていたとは。
↑kamaです。そうです。朽屋はこれでケルベロスと赤い馬の2頭を使い魔として使役することになりました。カプセルの描写は、もちろんウルトラセブンのカプセル怪獣のオマージュです。もう何体か欲しいですね。
その事件って本当にあったんですか?違うならKamaさん天才ですね