脳波非対称症 〜記録〜
投稿者:rark (34)
8月17日あれから1日が経過したが、今のところ変化はない。
8月18日。妙なことが起こった。
ーボイスレコーダー
医師「○○さん?どうされましたか?」
患者「いえ、少しトイレに行こうと」
医師「○○さんトイレは真逆の方向ですよ?」
ー日記帳ー
逆だ。これまでの状態と逆。
確かに患者はトイレに行こうとしている。しかし、今度は、言っていることは本当で、行動が逆のことをしている。ああ、また書き直さないと
8月20日。今の状態は、とても困惑するものと同時に、チャンスでもあった。今なら本当のことを言ってくれるのだから。
ーボイスレコーダー
医師「○○さん。今の症状が始まった時のことを聞いてもよろしいでしょうか?」
患者「はい」(と言いながら首を横に振る。)
医師「○○さんが今の状態になったのは、ある事故の後だと聞きますが。」
患者「はい」「脳波非対称症 〜記録〜」
この話は、僕の叔父から聞いた話。人から聞いた話なので真偽は分かりません。
本文
20年前。とある1つの事件の証拠が、
当時、刑事だった叔父の元に入りました。警察の手元に届いたのは、
ボイスレコーダーと、1冊の日記帳。
ー日記帳の内容ー
8月14日。1人の患者が入った。が、あまりにも初めての症状なので記録を取る事にする。
ーボイスレコーダー
医師「○○さん(名前は伏せます)
お身体の様態はどうでしょうか?」
患者「とてもいい感じです。」
ー日記帳ー
そうだ。口では「いい感じ」と言っている。しかし、患者は首を横に振りながら「いい感じ」と言っている
そう。まるで自分の思っている事と逆のことを言っているように。
興味深いお話でした。
題名に納得です。