【古代人事件】-事件記者 朽屋瑠子-
投稿者:kana (210)
「ふーん・・・ここからだと、ざっと距離にして170メートルってとこですかね」
「170メートル・・・オレ、アイツが手招きするのが見えたから、怖くなってすぐ階段を降りて、止めてあったバイクに乗ってエンジンかけたんです。その間ってたぶん10秒もかかってないはずなんです。なのにやつ、もうそこの交差点まで駆けてきてて、手にナタを持ってるし、よく見たら血まみれに見えるし・・・」
「10秒で170メートルなら・・・まぁだいたい時速60キロ以上って感じですかね・・・よかったですね、逃げられて」
「人間が60キロのスピードでなんて走れませんよね!化け物ですよ化け物!」
「ですよねぇ~・・・いや、参考になりました。ありがとうございます」
「で・・・朽屋さん・・・これからどうするんです?これ記事にするんですよね?」
「そう、ワタシ・・・今夜その公園でキャンプして泊まってみようと思うんです。色々取材しながら」
「えぇーー!あんな真っ暗な公園に!・・・っていうかあの公園キャンプ禁止ですよ」
「えぇーー!そ、それは想定外な・・・」
「じゃ、じゃあ良かったら朽屋さん、事務所2階の休憩室、使ってください! ここからなら公園も見えますし」
「えぇ~いいんですか~。うれしいですぅ~(はぁと)」
(か・・・かわいい・・・)
「じゃ、ちょっと機材搬入しますね~」
そう言うと朽屋は乗って来たジムニーの後ろからPCやらカメラやら、ドローンまで取り出して準備に入った。
「ひぇ~・・・あの、朽屋さん、オレ、なんか手伝いましょうか?」
「ありがとうございます~。でも大丈夫。強いて言うなら、今日は早く帰った方が良いかもですよ。また、ヤツが出てきそうな予感がします」
「ひぇ~、わ、わかりました!朽屋さんも、あぶなくなったら逃げてくださいよ!無茶しちゃダメですからね!」
そう言って去って行く会社員。
「あ、あのー!今晩、牛丼差し入れますからー!」
「ホントー!?ありがとうございまーす!」(一食浮いたな・・・)
「さて、一応公園内に暗視カメラとセンサー設置しておくか~」
・・・・・・
「黒い人」が出たというこの公園は、作りが少し変わっていて、全体的にこんもりとした丘になっている。階段で登って行くと丘の中腹に広場があり、そこからさらに登って行くとうっそうとした木々の間にベンチなどが置かれ、さらに進むとなだらかな松の林になり、それを下って行くと、横穴墓という遺跡にたどりつく。この公園自体が古墳の上に作られているのだ。また、このあたりの土地は大昔には河川敷の近くであり、縄文時代や弥生時代の人たちが川沿いに集まって生活していたものと考えられている。
遺跡として展示されている横穴墓は、狭い洞窟のようにして斜面の一部に穴が掘られた造りで、中は小石が敷き詰められている。一応ライトアップもされ、アクリル板で入り口が閉じられ、誰も入れないが見学はできるように整備されていた。が、それが一部破壊され、黒い人の目撃例と相まって事件となった。今はもちろん修復が済んでいるのだが、犯人が捕まっておらず、懸念は続いている。
朽屋は横穴墓に手を合わせて拝んだ。拝んだというより、この土地の地脈に眠る土地神様に挨拶をしたと言った方が正しいだろう。
この横穴墓を中心にあちこちに暗視カメラとマイク、センサーを設置し、休憩室からPCで監視できるようにした。
kamaです。
最初、違う作品とくっつけたまま投稿してしまって17ページくらいになっててビビりました。
現在修正して9ページです。よろしくお願いします。
このお話の前日譚として、私の作品「黒くて伸びる人」を御一緒に読まれると、おもしろさも倍増です。また、「事件記者-朽屋瑠子ー」シリーズはこれで三作品目ですので、合わせて読まれると世界観が広がって楽しいと思います。
よろしくおねがいします。
kamaです。
読み返すと改行位置以上とか、誤字脱字や「」で閉じられてなかったりとさんざんで、
何度も編集かけました。読んでる途中の方、読みづらくて大変申し訳ありませんでした。
以後も誤字脱字などありましたらお知らせください。
よろしくお願いします。
あ、9ページから編集して8ページに減らせました。
怖いというより楽しいです
↑kamaです。ありがとうございます。
楽しくて何よりです。
ネタが豊富な先生の事ですから次回作に期待します。
↑kamaです。ありがとうございます。
ちょっとずつ、イロイロ出していきますのでお楽しみに。
これ、最後、クッチャルコさん、やってますねぇ。
やってますよねぇ、コレ?彼と。
楽しく読ませてもらいました。続編が楽しみです。
楽しく読ませた頂いたんですけど 失礼ですが読んでる途中に中二病だt((殴
↑kamaです。朽屋瑠子シリーズはネタ満載でお送りしております。楽しんでください(笑)