助けてくれたおばあちゃん
投稿者:ミューファ (9)
「お風呂場で今の変な現象がなくなるまでは、彼女さんを部屋に呼ぶのはやめておいた方が良いと思います。
失恋を苦に自殺をした女の子が自身の存在に気付いてほしくて、やっとの思いで先輩の部屋に辿り着いたのに、その人には彼女さんがいた…ということで、この霊は彼女さんに嫉妬してちょっと怒っている状態です」。
私は後輩に言われた通り、その日から入浴前に必ず塩を両肩に揉みこむようにしました。
一週間か二週間ほどすると、お風呂場での不可解な減少はなくなりました。
私はその日、久しぶりにほっとした気持ちで眠りにつきました。
しかし。
金縛りと体を揺さぶられる感覚がなくなることはなくなりませんでした。
私は後輩と食事に行った際に、改めて相談をしました。
すると後輩は「この後ご飯を食べ終わったら、先輩の家まで直接見に行きましょっか」と言ってくれました。
食事を終えると、一緒に食事をとっていた先輩の車で、3人で私のマンションへ向かいました。
お店から15分ほど車で走ると私のマンションでしたが、マンションが近づいてくるにつれ、後輩の表情が険しくなっていきます。
そして、後輩が口を開きました。
「先輩、先輩のマンションって…もしかしてあの信号の所の茶色いマンションですか?」
私はドキッとし、「え…うん。なんかヤバそうな感じする?」と尋ねると、後輩は、
「こんな所に住んでたら絶対にマズイです!このマンション、建てる時にちゃんと地鎮祭とかやってないみたいで、先輩の部屋だけじゃなくてマンション全体が良くない霊に覆われているような状態になってます!」
と続けました。
私の部屋で起こっていた二つのおかしな現象を起こしていた霊は、一体や二体ではなかったのです。
そして、後輩は私に言いました。
「おばあちゃんが守護霊について下さってるから先輩は何とか生活できてるんです」と。
その日、私は怖くて家に帰ることができず、先輩の家に泊めてもらいました。
そして翌日から、引っ越しの当日までマンションには帰らず、彼女や友人の家に泊めてもらいながら急いで新しい部屋を探し、引っ越しました。
引っ越してからというものイライラ感や金縛りはなくなり、不思議と仕事もうまくいくようになりました。
あれから15年、アラフォーという世代になり、私もそれなりの役職や収入を得られるようになりました。
仕事がうまく行った時には未だに、「これもおばあちゃんが見守ってくれてるのかな?」と思うことがあります。
私を守ってくれているおばあちゃんに日々感謝しながら、お盆と年末には必ずおばあちゃんのお墓参りに行くようにしています。
守護霊のおばあちゃんに感謝ですね。