私の母校の花子さん

私の通っていた小学校は、当時で創立120年を迎える古い小学校でした。

当時、ちょっとした「学校の怪談ブーム」もあり、私の母校にも「トイレの花子さんがいる」という噂が流れました。
私の学校の場合は「北館の2Fの女子トイレの3番目に出る」という噂がありました。

そんな中、私の友人（女の子）が転校してきて間もないころ、花子さんの噂を知らず北館の2Fの3番目のトイレに入ってしまったときに恐ろしい体験をしたようです。

私の母校のトイレの個室は、男子便所・女子便所ともに内側から鍵をかけた時以外はドアが開いている（＝内側の鍵さえ外せば常にドアは開いている）仕様だったのですが、その友人が用を足し、鍵を外したところ、ドアが開かないのです。

「あれ？えっ、なんで？」当時小学校2年生の友人はパニックになり、ドアを押したり叩いたりしましたが、ビクともしません。

すると、次の瞬間。勝手に「ジャーーーーーーーー」と、トイレの水が流れました。

友人は恐怖心のあまり「助けて！！」と叫びドアを思いきり蹴ったところ、何事もなかったかのようにそのドアは開きました。

友人は教室に走って戻りましたが、その様子を見てクラスメイトが話しかけてきます。トイレで起こった出来事を話すと、クラスメイト達は花子さんの噂について教えてくれました。

あれから30年近く経ちますが、未だにその友人はそのことを鮮明に覚えているようです。