峠道に現れるスーツ姿の男、と…
投稿者:イエティ (51)
長編
2022/05/09
19:06
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そういって彼女は思い切りハンドルを切った。
50~60km/hで走行していた車はそのまま制御を失い、電柱だったか、ガードレールだったか、とにかく何かに突っ込んだ。
全身に走る痛みと、朦朧とする意識の中、彼女の「痛い…痛い…」という言葉だけが耳に残っていた。
目が覚めると病院だった。
あまり面白い後日談はない。
彼女は鼻血を出したあたりから事故までのことを覚えておらず、気付いたら事故っていたと。
幸いにも彼女は打撲数か所の軽傷で済んだが、俺は頭を6針縫って少し禿げた上に、左腕の骨折やら打撲やらむち打ちやらで、退院は彼女の1週間後のことだった。
俺の不注意だと思われたくなくて、彼女にも彼女の家族にも詳しい話をしたが、思いのほか簡単に信じてくれた。
念の為、と思い廃車となった車から降ろしていたドラレコのSDカード。
これも必要ないだろうと思ったが、どうしても気になって確認してみた。
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行間整理してページ数を抑えていただけると読みやすいのですが…
いい話なんだけど前の人が言ったとおりもう少し読みやすくページ数を抑えてほしかった