曰く付きの名門校

早く帰ろうと思い門を出ようとした瞬間、誰かに髪の毛を引っ張られて止まりました。
振り返るとあの女子高生が真後ろに立っており、気付いた時には他の3人にも囲まれて身動きが取れない状況、今度こそもうだめだと思ったAさん。

すると「どうかしたの？」と声が聞こえ、懐中電灯の明かりが近づいてくると同時に4人はスッと消えてしまいました。
警備員さんが帰宅前最後の巡回をしてる時にAさんの様子が何かおかしいことに気がついたようで、すぐに声をかけてくださったとのことでした。

警備員さんに泣いて話をしたAさん。警備員さんから学校に話が行き、お祓いをしたようです。

しばらくしてその事を聞いた父はAさんと一緒に職員室へ話しを詳しく聞きにいく事にしました。

昔から父の高校は頭が悪くても行ける高校として有名で、父の時は行きたい高校に行くのではなく近くの高校に行くのが当たり前、落ちたらその高校に行くというのが一般的だったようです。
そしての中で頭がいい生徒が頭の悪い生徒に対するいじめをしており、それに耐えきれなくなった生徒が自殺をすると言うことがよくあったそうです。

父達が頭が良い、悪いに関係なく学校生活が従事して楽しく過ごしている父達が羨ましくて出てきたのではないかということを聞かされました。

そして最初に父を睨んだ女子生徒は父の何がない一言が勘に触ったが故に父には睨んで見えていたのではないかと言われたそうです。
Aさんの髪の毛引っ張ったのも正直あのまま誰にも気づかれなかったら危なかったかもしれないと言われたAさんも流石に怖くなったそうです。

その後はこのような体験をすることは無くなったようですが、他にもいろんな体験をする生徒がいたようです。
父はあの時助かりましたが、もし何か父やAさんの身に何が起きてしまい、あの4人に引き摺り込まれ仲間になっていたかもしれないと思うとゾッとします。

私も中学生の時にその高校へバレー部の練習に行かせてもらいましたが、父の話が頭をよぎって集中できなかったのを覚えています。

進学の際に声をかけてもらったのですが、そんな体験を父がしてるのもあり断りました。ですが、断った先で私は心霊体験をしているので父の霊感が強いところが似たのだと思いました。

いつの時代もいじめはよくないですね。