不可解な老婆の死
投稿者:ドロケイ (15)
私の祖父が当時住んでいた借家の並びに住んでいたマサヨばあちゃんという人の話です。
マサヨさんの旦那さんは数年前に他界されており、一人暮らしをされていました。
祖父もたまに立ち話はしていたものの、そこまで親しいということでもなかったそうです。
彼女は雑種犬のポチという犬を飼っていたのですが、その子はよく家を抜け出しては近所を徘徊するのが日課でした。
そのポチは徘徊しながらも、祖父の家の玄関にもよく来ていました。祖父からおやつがもらえるからです。
私もポチとは顔見知りになり、開けっ放しの玄関にいつも顔を出しにくるポチの訪問を心待ちにしていたのですが、ある日祖父の家を訪ねてきたのはとある中年の夫婦でした。
実はマサヨさんの親族という方々で、どうやらここ最近連絡が取れなくなっていて、家に様子を見にきてみたところ不在なんだとか。
それで、近所の人たちにマサヨさんのことを聞いてまわっているようでした。
「いったい、どこに行ったのやら・・・」
しかし、この一帯の人たちの数人は「昨日、犬の散歩をめずらしくしているのを見た」と証言をしていました。しかし、今日はマサヨさんも飼い犬のポチも全く見かけない。
さらには、「今朝、マサヨさんが早朝に犬の散歩をしていた。東の方に歩いて行った」という人まで出てきたのです。
本当にマサヨさんがいたのか、みんな冗談でも言ってるのか・・・。
結局マサヨさんは見つからず、
数年の月日が経った頃、発見されました。
マサヨさんの家から東方面に100キロいった湖の底に沈んでいたそうです。
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