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呪い・祟り

Tochikaさんによる呪い・祟りにまつわる怖い話の投稿です

在宅ワーク
短編 2026/04/26 16:46 1,955view
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俺の家は呪詛師の家系だ。
もちろん、昔ほど仕事がある訳じゃないから、親父は副業程度にやってた。
一方、俺はSNSの流れに乗れたから専業だ。
この間、ちょっとした知見を得たから聞いて欲しい。

その仕事はかなり割が良かったんだ。
この商売、何が儲かるかといえば『長く苦しめて欲しい』ってやつ。
何が原因でそんな恨みになるんだろうな。
俺の知ったことじゃないが。

やることは単純。
毎夜、決まった時間に呪詛を送り込む。

ただそれだけの在宅ワークだ。

この間もいつものように呪詛を送ったんだけど、返されたんだよ。
うちの秘伝だし、返されないと思ってただけに焦ったね。
まあ、ゆっくり長く苦しめるタイプだから、返ってきたところで大したことはなかったし、自分で解呪できた。

その夜、また呪詛を送ったんだけど――また返された。
しかも、その時のは人間業とは思えないレベルのえげつない呪いの乗ったやつ。
目の焦点は合わないし、脂汗もやばかった。
呼吸も上手くできなくて死ぬかもなんて思った。

苦しんでもがいてたら、俺の目の前に市松人形が現れたんだよ。
人間業じゃないとは思ってたけど、ガチのヤバいやつだった。

流行りの言葉で言うと、特級呪物ってやつ。

で、そいつが言ったんだ。
依頼主に対象と同じ呪詛を送ったら許してくれるって。
もう必死でやったね。
あの状況でちゃんと呪詛が送れた俺は凄いと思ったよ。
日頃の努力ってのは裏切らないもんだな。

あと、ちゃんと呪いが解除されたのも感動したよ。
呪いの人形でも約束は守るんだな。

残った問題は依頼の方だ。
契約期間は呪詛の対象が死ぬまでだったんだけど、あんなヤバいやつの相手なんてしてられない。
そんなわけで、俺は撤退することに決めた。

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