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心霊

Tochikaさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

首吊り双六
短編 2026/03/24 22:06 110view

老い先短い年寄りの戯言だ。
ぜひ、最後まで聴いていってくれ。

ワシがまだ若く、20代そこそこの若造だった頃の話だ。
“首吊り双六”という噂を耳にした。
あがれば何でも願い事が叶う――そういう触れ込みだった。

誰に聞いたのかも分からん。
いつの間にか知っていた。

そんなある日、山で農作業を終えて家に帰っているときだった。
近道をしようと獣道を通っていると、一件のボロ小屋が目に付いた。

別に興味もなかった。

早く帰って飯を食おうと思っていたからな。

「6」「首吊り」「一分」
急に声が聞こえたかと思うと、首に縄が掛かっていて吊り上げられた。
咄嗟に手で紐を掴んで耐えていて、気づけば椅子に座っていた。

「3」「切断」「指三本」
また同じ声が聞こえたかと思うと、右手の指が三本切り落とされ、血まみれだった。
机の上には双六の紙があって、その上には赤黒い駒と賽があった。

マスには何も書いてなかった。
机には三人の子供が座っていたが、男か女かは分からなかった。

今だから、双六とわかるだけで、その時は何が起こっているのかすらわかってなかった。

「1」「貫通」「杭一本」
そいつらが順に声を発していた。
腹に一本の杭が刺さっていた。

「5」「消失」「聴力」
途端に耳が聞こえなくなった。

「3」「首吊り」「三分」
それでもそいつらの声だけは聞こえていた。
死にたくない一心で、わけもわからず腕に力を込めていた。

周りを見ると、小屋の中には吊られた死体と輪がいくつもぶら下がっていた。
そこかしこに骨も転がっていた。

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