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心霊

Tochikaさんによる心霊にまつわる怖い話の投稿です

首吊り双六
短編 2026/03/24 22:06 109view

「2」「消失」「視力」
何も見えなくなった。

「3」「切断」「腕一本」
右腕を切り落とされたはずだ。
暗闇の中、突然の痛みに声を上げたはずだが、全く聞こえなかった。
何年経っても出目と結果は忘れられない。

椅子に座っているというより、椅子に置かれている状態になったとき、ようやく終わった。
「1」「あがり」「願い事一個」

大金、いい女、いい道具。

その当時、欲しいものはいくらでもあったが、その時に口にしたのは「健康な体を返してくれ」だった。
自分の耳には聞こえてなかったが、確かにそう言った。

気づけば、ボロ小屋の机に突っ伏して寝ていた。
手も足もあったし、目も耳も無事だった。

変な夢を見たって話だ。
でも、それ以降は健康そのものだったよ。

首を吊っても腹を切っても健康そのもの。
もう何歳になったか覚えてないが、健康そのものだ。

この話には、ひとつだけ嘘がある。

――ワシの老い先はまだまだ長い。

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