あたしの友達

ある日、静かな田舎町に住む高校生の千佳は、奇妙なことに気づいた。彼女の友達である美咲が、ある日を境に全く学校に来なくなったのだ。千佳は心配になって、美咲の家に向かうことにした。

美咲の家に到着すると、重々しい雰囲気が漂っていることに気づいた。ドアをノックすると、誰も答えなかった。だが、好奇心に駆られた千佳はドアノブを回し、家の中に入っていった。

家の中は薄暗く、ほこりが積もっている。美咲の部屋に向かう途中、千佳は壁にかかった写真が気になった。写真には、楽しそうに笑っている美咲と千佳が写っていた。だが、よく見ると、美咲の表情がどこか不気味に感じられた。

美咲の部屋のドアを開けると、部屋は真っ暗だった。千佳は懐中電灯を取り出し、部屋の奥に向かって光を照らした。その瞬間、千佳は何かが動くのを感じた。視線を上げると、美咲が部屋の片隅でじっと見つめているのを見つけた。

「美咲？どうしたん？」千佳は声をかけた。だが、美咲は無言のまま、じっと千佳を見つめ続けた。千佳が近づくと、美咲の顔が徐々に暗い影に覆われていった。

突然、美咲の口元が歪み、恐ろしい笑い声が響いた。「千佳、ずっとあたしの友達やったやろ？もうずっと一緒にいてな。」
千佳は恐怖に駆られ、その場から逃げ出そうとした。だが、美咲の手が千佳の腕を強く掴み、逃げることができなかった。「離して、美咲！」千佳は必死に叫んだが、美咲の力はどんどん強くなった。

その瞬間、千佳の目の前が暗くなり、意識を失った。次に目を覚ました時、千佳は真っ暗な部屋の中で、美咲と同じように誰かを見つめる側になっていた。