幽霊レストラン

数年前の出来事です。

学生時代の先輩たち2人と休みの日の晩に遊ぶ約束をしていました。

まず3人でファミレスで集まり食事をしながらこれから何をして遊ぶが話し合っていました。

すると1人の先輩が心霊スポットに行こうと言い始めました。

時間帯も夜遅くだったのでそれぐらいの事しかすることもなく3人とも乗り気ですぐにいく事になりました。

車には運転席と助手席に先輩2人がのり後ろに私1人と言うフォーメーションでした。

ファミレスから車を2時間ほど走らせようやくたどりつきました。

その心霊スポットと言うのは幽霊レストランとも言われていて県内でも最強クラスの廃墟とうわさされている山道を少し登った上にある場所でした。

到着した私たちは車のライトで廃墟を照らして数分間車から降りて中に入るかの話をしていましたが廃墟のとてつもない不気味な雰囲気に中に入るどころか車から降りることすら出来ないと言うのが正直なところでした。

しかしそんな事話していたその時です、助手席に座っていた先輩が突然両耳を塞ぎうずくまりだしたのです。

どうしました⁈と声をかけると「もう帰ろうもう帰ろう」と声を震わせながら言うのです。

その先輩は元々少しやんちゃと言うか普段は男らしい感じの人だったのでその先輩がうずくまるような姿に私ともう1人の先輩はとてつもない恐怖感が襲ってきたのです。

すぐに車のむきをかえ、急いで山道を降りていると助手席でうずくまっていた先輩が「車を絶対に止めるな」と言ってきたのです。

何でですか？と聞くと、「ついてきている」と言いました。

私はその瞬間青ざめ運転していた先輩も無言で運転を続けていました。

山を降り切ってようやくうずくまっていた先輩も正気を取り戻しなんとか逃げ切ったと一安心していたその時、左の耳元でピーー！と言うものすごい高い音がしたのです。

その音は確かに車の外から来たような気はしたのですが例えるなら誰かに耳元で大きな声を出された時のような感覚でした。もちろん車の窓は空いていませんでした。

にも関わらず耳が痛くなるほどの音が車の外から聞こえてくるのは明らかにおかしな事です。

今思い返してみても自然に発生したりするような音の種類でもありませんでした。

その音は3人とも聞こえて同時に何今の音！となったのですが助手席の先輩だけにはその音は女の人の叫び声に聞こえたそうです。

それから私たちは家に帰り特にそこから何があると言うことはありませんでしたがあの不思議な音が凄く怖かったのでもう2度と心霊スポットに行く事はありません。