探偵ごっこ

小さい頃、妹と家の中でかくれんぼをしていました。

家の中なので、すぐに見つかってしまいます。

私は、すぐに見つけたり見つかったりするのがつまらなくなって、かくれんぼをやめて、探偵ごっこをしよう！と妹に提案しました。

妹は、まだ小さかったので、よくわからないようでしたが、いいよと言ってくれました。

探偵ごっこと言えど、何をするんだ、という話ですが、ターゲットがいると想定して、物陰に隠れてターゲットの様子を確認し、状況を報告し合うというものです。

2階の寝室の入口のドアから、静かに部屋を覗く、というシチュエーションから始まりました。

妹と2人でこっそり物陰から覗くような感じで、寝室を覗きます。

変わった様子はないか？

今、ターゲットが動き出した！

了解！捜査を続行！

探偵ごっこらしいセリフを並べてあたかも探偵のように振る舞う私と妹。

もう一度寝室を覗きました。

え、何かいる…？

妹は廊下で座り込んでいました。

私だけが見ている…！

探偵ごっこをしていてたまたま私が見たものは、

着物を着たおかっぱの女の子。

後ろ姿でした。

ちょうど私の布団の上に座っていました。

きゃーーーー！

私は見たことのない姿の女の子を見て、恐怖を抱きました。

とっさに、階下へ行きました。

妹に、私が見たものを見たか聞きましたが、やはり見ていませんてました。

私の恐怖心を察したのか、妹もとっさに階下へと私についてきました。

あとから調べたら、もしかしたら座敷童かもしれない、

家を守ってくれているのか？

しかし、あれ以来、その姿を見たことはありません…