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妖怪・風習・伝奇

ファンタジスタさんによる妖怪・風習・伝奇にまつわる怖い話の投稿です

本当にいた!
短編 2021/12/13 00:10 1,740view
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これは高校3年生の頃の出来事です。
高校卒業まであと2か月くらいの寒い季節のお話です。

土地柄もあり、高校3年生の夏休みが終えると7割近い学生が自動車教習所に通いだします。
わたしもその一人でした。

高校まで送迎車が迎えに来てくれて教習所に通っていました。
帰りも送迎車で帰っていました。
送迎の車はいつも家に面する道で降ろしてくれました。

ある日の帰り道、送迎の車はいつも止めているところより少し離れたところで私を降ろしてくれました。
今思えばなんで遠くに降ろしたんだろう?と思います。

少し歩いて家へ向かうと女性らしき人影が見えました。明らかに怪しい感じの人影でした。
少し近づき(結構遠くから)確認しました。

ロングのワンピースに髪は腰より下まで伸びていて身長はたぶん180位あったと思います。
そして極めつけはかなり大きなマスクをしていた事でした。
見た瞬間これはヤバイ。全国でも目撃情報をよく耳にする口裂け女じゃないか。

しかもこちらに向かってゆっくり歩いてくるじゃありませんか。

私の頭の中ではすでにシミュレーションができていて、あのフレーズを言ってきたらどんな事があろうと「はい きれいです」と言おうと自分に言い聞かせていました。

家はすぐそこ。敵は徐々に近づいてくる。猛ダッシュで超大回りして何とか家へ入る事ができました。
すぐに親にそのことを話し外を見てきてもらいましたがもういませんでした。

自分は幻でも見ていたのか?いや、あれは絶対に本物だ。

次の日に学校で友達に話したら超怖がって信じてくれました。
普段そういう事を信じないない奴だったのでその反応も自分的に怖かったです。

もう会いたくないけど全国での目撃情報を私は信じます。

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