峠で本当にあった怖い話
投稿者:ファンタジスタ (10)
まず初めに話しておきたいのは、これは本当にあった実話ということです。
あれは私がまだ20代の頃、当時、峠の走り屋というのが全盛期の頃でした。
私ももちろん峠の走り屋で毎週週末になると夜な夜な峠に繰り出し仲間達とドリフトをして、自分の走りの技術を競っていました。
そんな中、とある仲間からたまには遠征に行こうと某K県にある峠に走りに行った時のことです。
その日は小雨が降っていて走るには絶好のコンディションで軽快に走行を繰り返していました。
しばらく走って、休憩の為に頂上付近にあるパーキングで集まって仲間たちと談笑している時、地元の走り屋の人から奇妙な話を聞きました。
その奇妙な話というのも、「こういう小雨の日は必ず決まって出るんだよな…」というものでした。
私たちは、何のことだろうと思いながら、峠だし鹿とか動物が飛び出してくるということぐらいにしか思っていませんでした。
それからしばらくその峠での走りを楽しみ、そろそろガソリンも無くなってきたこともあり、帰ろうかということになりました。
その時すでに時刻は午前3時を回っていたと思います。
地元の走り屋の方々とも挨拶をすませ、帰路について私が先頭で峠を下っている時、真っ暗な峠道で民家も数キロ下った先にしかないような所で白いワンピースを着た髪の長い女性が傘も刺さずに歩いているのがヘッドライトに照らされて見えました。
私は通り過ぎた少し先でハザードを点けて止まり、車を降りて自殺者だったりしたらまずいと思い、急いで元来た道を走って戻りましたが、先ほど女性を見た場所には誰もいませんでした。
もちろん峠の一本道なので脇道もないですし、崖下みても人影もありません。
ここで、先程の頂上で聞いた地元の方の話を思い出し背筋が凍りついた私たちは猛スピードで峠を下り帰路についたのでした。
あれはきっと、あそこで亡くなった…ですよね…
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